田舎暮らしと本と映画。

邦画と本と美味しいもののこと。旅と神社と美しいものが好き。

アンソロジー「宮辻薬東宮」宮部みゆき 辻村深月 薬丸岳 東山彰良 宮内悠介

ブックレビュー「宮辻薬東宮」

宮部みゆきさんの新刊にアンテナを張っているところに入って来たこのタイトル。

 

はて・・?

どちらの宮様のお話なのか、時代物かなあ・・?

と、思っていたら、

宮部さんをトップバッターとする5人の作家さんの短編集でした。

 

宮部さん以外は初めて読む作家さんだったので、

楽しめるか不安だったけど、どの作品も読みやすいし、

各短編の最後に、作家さんのコメントがついていて楽しい。

 

流れとしては、アンソロジー本のお誘いを受けた宮部さんがまず短編を書かれ、

それをバトンに次の作家さんが書いていくもの。

テーマはホラー&パラレルワールドかな?

 

宮部みゆきさん

「人・で・なし」

 

会社員の僕・伊藤は、会社の先輩と行きつけの居酒屋「だるま」で飲んでいた。

僕らの部署に配属された、モンスター新人の栗田が退職したことで、

こっそりと祝杯をあげていたのだ。

 

栗田のことを「人でなし」だった、と互いに本音を漏らした僕たちは、

そのまま先輩に僕が経験した不思議な経験を打ち明けた・・・。

 

 

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辻村深月さん

「ママ・はは」

 

小学校の教師をしている私は、

かつての同僚であり友人であるスミちゃんの引っ越しの手伝いをしていた。

 

すっかり片付きつつある部屋で、スミちゃんの成人式の写真を見つけた私は、

いわゆる「毒親」であった、スミちゃんの母親の話を聞くことになるが・・・。

 

薬丸岳さん

「わたし・わたし」

 

遅れて待ち合わせ場所に向かった私を待っていた彼氏は、

酷い怪我をしていた。

実は彼のお母さんは重い病気にかかっており、彼は入院費を工面するために

やむを得ず振り込め詐欺の仕事を手伝うことにしたのだという。

 

しかしその仕事で受け取った50万円を紛失してしまい、

一週間以内に工面するようにと、やくざに脅されているのだという。

私は彼を失いたくなかった。

数日、きもちわるい思いを我慢すれば、50万円を稼ぐことはできるだろう・・・。

 

東山彰良さん

「スマホが・ほ・し・い」

 

台湾の中学生・春陽(チュンヤン)はスマホがほしくてたまらなかった。

同級生はみんな持っている。

 

どんなにいい写真を撮っても「いいね!」はもらえない。

友人たちと写真を撮ってもそれをLINEで共有することはできない。

そして、スマホを使った陰湿ないじめ。

春陽はいつも蚊帳の外だった。

 

春燈(飾りランタン)が灯される、皆が心待ちにする心浮き立つ夜。

誰もにさげすまれる、路上の物乞いの老婆ですらスマホを

持っているのを見た春陽は、衝動的に老婆からスマホを奪ってしまうが・・・。

 

 

宮内悠介さん

「夢を・殺・す」

 

子供の頃からプログラミングが大好きだった僕と従兄弟は、

小さいながらも会社を起業し、いつかゲーム開発をしたいと思っていた。

今はまだ、下請けの下請けのような仕事を深夜まで残業代もなくこなす日々だ。

従業員が次々とやめていく中、優秀な女性技術者・桂が支えだった・・・。

 

宮部さん以外の作家さんは、

自分より前に書かれた作家さんの作品を読んでから書かれる流れで、

 

宮部さんの作品が、

「普通の会社員が困った新人さんに振り回されて」

という現代小話から一転、ホラー話になって、

「え?そうなるんだー!」と読者をびっくりさせて、

そして「ぞわわ・・・」とさせられて終わる、という作品なので、

 

後に続く作品も基本的にそんな雰囲気の、

出だしの物語から予想できなかった結末、な短編集。

 

どれも作家さんの個性が出ていておもしろく読めました。

 

アンソロジーってあまり読まないのだけど、

いろいろな作家さんの作品に触れられると自分の読書の世界が広がるので、

これからは積極的に読んでいこう。

 

 

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