田舎暮らしと本と映画。

邦画と本と美味しいもののこと。旅と神社と美しいものが好き。

湊かなえ 「豆の上で眠る」

ブックレビュー 湊かなえ「豆の上で眠る」

 

 

 

(ネタバレなしのあらすじ)

大学生の結衣子は入院した実家の母を見舞うため帰省していた。

家に寄る前に病院に直接行こうとバスを待っていると、

友人らしき女性と一緒の姉の万祐子を見かける。

姉は地元の大学に進学して今も実家に両親と住んでいる。

 

結衣子は小学生時代に起きた事件を回想していた。

近所の神社で一緒に遊んだあの日に、

姉が失踪してしまった事件のことを。

 

以下結末に関係する部分にもネタバレしています。

 

ああ、なんて湊かなえさんらしい

じわじわと心を追いつめてくるイヤミス。

読み終わった今、実に嫌な気分で、モヤモヤしていて、

「ぐりとぐら」とか読んで脳を浄化したい。

 

 

舞台は架空の町だけど、きっと広島県の三原市。

そして、この作品はおそらく、

実際に起きたある二つの事件をモチーフにしているのだろうなあと気づく。

 

ひとつは、1990年に起きた女児誘拐監禁事件、

もうひとつは、1977年発覚の赤ちゃん取り違え事件。

 

 どちらもその後の人生が大きく狂ってしまった心苦しくなる事件。

 

物語は、姉妹が大学生になった現在と、

姉が失踪した小学生時代と行き来する形で進む。

 

最初は、

「お姉ちゃんいなくなっちゃったけど、

でも【今】は普通に実家で大学生してるから大丈夫なんだよね。」

と思いながら、油断して読んでいたのだけど、

 

中盤、同じ町から失踪した別の女児が、

高齢の母と二人暮らしのニートの男性の自室で監禁されていた、

という流れになり、

「あれ、これって似たようなことが本当に起きたよね」

と、ニュース記事を検索してしまい、一気に気分が悪くなる。

 

ああどうなるの、嫌だ嫌だ嫌だ・・・、と思いながら読み進め、

万祐子の失踪に心を病んだ母の狂気の行動により、

結衣子まで巻き込まれ、危険な目に合い、周囲から孤立していくくだりが

もう辛くて苦しくて。

 

後半、家に戻って来た万祐子が別人のようになっていて、

この辺りから「豆の上で眠る」というタイトルが

じわじわとした不快感となって心に染み入ってくる。

そして、不快感が心に広まったまま終わる物語・・・。

 

作品のせめてもの救いは、

実際の事件ほど物語の中の事件は凶悪ではないこと。

それでも久しぶりに本を読んで、

「この本は実写化はしないでほしい」と思ったかなあ。

 

でも読み応えがあり、「湊かなえ作品読んだぞ!」という気分になる。

読み終えたときに、

続編はないと思われる作品の、そもそも架空の人物である主人公に、

「この先の人生は幸せになってほしい」と思いを寄せた。

 

 

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