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村田沙耶香 「きれいなシワの作り方~淑女の思春期病」

ブックレビュー 村田沙耶香「きれいなシワの作り方~淑女の思春期病」

 

 

先日読んだ「コンビニ人間」がおもしろくて、

koromo8oo8.hatenadiary.com

 

また村田さんの本が読みたいな、と思って、

今度はエッセイを選んでみました。

2013年から2015年の間「anan」に連載されていたものだそう。

 

エッセイの内容は女性誌向けらしく

美容・恋愛・女性の生き方について、

村田さんが30代女性として等身大の意見を綴るもの。

 

前半は緊張した感じで書かれていて、

話題もファッションとか美容のこととか無難な雰囲気なので、

「あ、小説と違って『闇』な感じじゃないのかな」

と、油断して読み続けていたら、

 

結婚願望についての回で過去の束縛元彼の話が出てきて、

「彼にとっての『結婚』の都合のいい部品になること、(中略)

彼の性欲の清潔な捌け口であり続けること。」

の部分で若干びびり、座りなおして読み続ける。

 

村田さんの淡々とした狂気はおもしろい。

ご本人がふんわりとした可愛らしい見た目の方なので余計におもしろい。

 

男性に飲み会の席で、

「村田さんと結婚するメリットは」と聞かれて、

「相手が死んでたら気付く・・・」と答えたとか、

 

ある程度の年齢に達した女性同士で「理想の男性」の話になると、

「壁を殴らなくて、束縛が異常ではなくて、部屋の中で全裸を強制しない人」

などの過去のトラウマ暴露大会になるとか、読んでて紅茶を吹きそうになる。

 

「人見知りの人の合コンの作法」とあるので、

「ほほう」と読み進めると、

可もなく不可もなくな自己紹介をした後は、

淡々とサラダを食べて微笑みを絶やさず(敵ではないですよアピール)

飲み物は減らさず(喋らなくても済むように)

印象に残らないように過ごし、

誰とも連絡先を交換せずに帰る、という切り抜け方で、

「それって・・・行かなければいいのでは・・・。」

と、本に向かってそっとささやきかけたくなる。

 

この人は・・・、岩井志麻子さんとかと同じ、

「本もおもしろいけど本人の方がもっとおもしろい」作家さんだ!

 

引き続き他の作品も読んでみたいです。

 

  
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