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映画 「海街diary」

映画レビュー「海街diary」

今年の日本アカデミー賞の最優秀作品賞を受賞した作品です。

 

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監督 是枝裕和

原作 吉田秋生

出演 

綾瀬はるか 長澤まさみ 夏帆 広瀬すず 加瀬亮 鈴木亮平

池田貴史 坂口健太郎 前田旺志郎 キムラ緑子 樹木希林

リリー・フランキー 風吹ジュン 堤真一 大竹しのぶ

 

(あらすじ)

鎌倉の古民家で暮らす三姉妹の綾瀬・長澤・夏帆。

両親は三姉妹が幼いころに離婚、それぞれ新しい配偶者と暮らしている。

 

ある日三姉妹の元に父の訃報が届く。

父は三姉妹と母を残して不倫相手と駆け落ちし、再婚して娘をもうけていたが、

その女性は既に亡くなっており、また別の女性と子連れ再婚していたのだった。

 

父の葬式に参列した三姉妹は、腹違いの妹・広瀬すずと初めて顔を合わせる。

すずが残された義理母とうまくいっていない空気を察知した綾瀬はるかは、

「鎌倉で一緒に暮らそう」と、すずに提案するが・・・。

 

 

「美しいものは見る者の心を浄化する」

一言で言うと、そんな感じ。

 

鎌倉の美しい街並み、

古民家暮らし、柱の傷で背比べ、梅酒作り、庭の手入れ、

障子貼り、手作りのおはぎ、浴衣、

昔なじみの食堂のおばちゃんが作るアジフライ、等々・・・。

 

昔から今まで日本人の生活に馴染み、暮らしを彩るものたちが、

終始、優しく物語の中にある。

 

登場人物は、ほとんど善良な人たちで温かい。

子供も大人も家族も皆あたたかくて、抑圧された環境で耐えてきたすずの心は

少しずつほぐれてゆく。

 

美しい四姉妹。

姉妹の気質はひとりひとり全然違うのだけど、

それぞれ魅力的で、思いやりがあって、

姉妹同士が仲良くたわむれたり、支え合う場面のひとつひとつが、

本当に美しくて、見ているだけで浄化されるような気分。

 

綾瀬はるかさん、

普段のほんわか天然さんのイメージを覆すキリッと厳しい真面目な長女。

恋人に見せる柔らかな表情、すずに見せる母のような表情が美しい。

父の道ならぬ恋も、心の弱い母も許せないのに、自らも道ならぬ恋を・・・。

 

長澤まさみさん、

女性でもメロメロドキドキしてしまうセクシーな次女。

身体の線ピッタリの服で、お行儀悪くお酒を楽しんでいても全然不快に感じない!

ダメ男好きを返上して、上司の加瀬さんとうまくいかないかなあ、と勝手に思った。

 

夏帆さん、

大らかで優しい三女。この人がこの映画一番の癒し。

この人がいるからすずも早く鎌倉になじめた。

夏帆さんって、清純きれいめ女優さんのイメージだったのだけど、

今回の「美大生チック」な個性的な女子もハマってていい。

 

広瀬すずさん、

最初のこわばった表情と、義母から守ってくれた綾瀬さんへの安堵した表情に、

「ああ、この子今まで辛かったんだなあ」とすぐにこちらにわからせてくれる演技力!

これからいろいろな大役をこなす女優さんになるんだろうなあ・・・。

 

優しくて、穏やかで、

人と人は真摯に向かい合って、

暮らしに対しても丁寧で。

 

心に染み入る素敵な映画でした。

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