田舎暮らしと本と映画。

邦画と本と美味しいもののこと。旅と神社と美しいものが好き。

塩田武士 「歪んだ波紋」

塩田武士さんの「歪んだ波紋」を読みました。

 

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 フェイクニュースを扱ったものだというのは知っていて、

ちょうどNHKのドラマで

「フェイクニュース」が放送されたばかりだったので、

フェイクニュース | NHK 土曜ドラマ

 

ドラマと同じく、

名もなき一人一人の罪悪感のない発信から大きな事件が起こる・・・、

的なお話かなあと思っていたら。

 

新聞という信用度の高い

メディアからのフェイクニュース発信というお話でした。

 

物語は5つの短編で構成されていて、

根っこの大きな闇は一緒で、登場人物は作品によって重複するというもの。

 

1 「黒い依頼」

地方新聞「近畿新報」の記者である沢村は、休日を家族と過ごしているところを

デスクの中島から呼び出される。

 

朝刊のスクープ記事である、

タレントの山崎が市長選に出馬する記事についての

呼び出しだと思っていた沢村だったが、

中島が切り出した話は意外なものだった。

 

一ヶ月前に管内で起きたひき逃げ死亡事故について、

未だ犯人は見つかっていなかったが、

犯人のものと思われるワンボックスカーが

遺族のものではないかという情報提供があったというが・・・。

 

2「共犯者」

全国紙「大日新聞」の元記者である相賀正和は、

定年退職後、静かに趣味を楽しむ毎日を過ごしていた。

 

ある日、新聞社時代の後輩である能海からの電話で、

同期の垣内が亡くなったと知る。

 

垣内は典型的な昔気質の、エネルギーの固まりのような記者であったが、

垣内の死因は自死、

最後に住んでいたのは下町の小さなアパート、

そして消費者金融に多額の借金をしていた。

 

かつて垣内とともにサラ金問題を追いかけていた相賀には、

死の直前の垣内の状況がいずれも理解できないものであった。

 

3 「ゼロの影」

野村美沙はかつて全国紙「大日新聞」の記者であった。

職場結婚後、退職し、子供が生まれ、現在は子供を保育園へ預け、

外国語学校で韓国語の講師をしている。

 

ある日、美沙の勤務先が入る雑居ビルで女子トイレの盗撮事件が起きる。

犯人の男は現行犯逮捕されたが、

しかし後日美沙は娘の通う保育園で再びその男を見かける。

男は同じ保育園に子供を預ける保護者であった。

そして、記者時代の上司からの情報で、男の盗撮記事はもみ消されたと知る・・・。

 

4 「Dの微笑」

地方新聞「近畿新報」のデスクの吾妻の元へ、かつての上司である安田が訪れる。

 

安田は退職を控えており、最後の取材対象として、

バブル期に「闇社会の帝王」の異名を取り、

政財界にもただならぬ人脈を気付いた大物・安大成(アンデソン)

を追っているという。

 

新人時代に安田に恩義を感じていた吾妻は、

かつて在籍していた文化部時代のつてをたどり、

「よろず屋ジャーナル」という

安大成の特集を放送した

バラエティー番組のプロデューサーに会いに行くが・・・。

 

5 「歪んだ波紋」

全国紙「大日新聞」を退職し、

現在はウェブニュース「ファクト・ジャーナル」の編集長である三反園は、

地方新聞「近畿新報」のデスクの吾妻から、

闇社会の帝王・安大成について記事の持ち込みを受けていた。

 

事実を追い切れていない吾妻の記事に見切りをつけた三反園は

直接、吾妻の上司である安田に会うことにするが・・・。

 

 

一話一話、重くて、それぞれ思うことはあるのだけど、

最後の「歪んだ波紋」の中で、新聞に誤報を流された女性が言った、

「私、特に意識してたわけじゃないんですけど、新聞を信頼してたんだと思います。」

という言葉。

これに尽きるなあ、と思った。

 

私は、家では地元の新聞を購読していて、

たまに出先で全国紙をざざっと眺めることもある。

旅先でその土地の地方紙を買うのも好きだ。

 

そんな感じで新聞とつきあっているのだけど、

漠然とずっと信じていた、というか信じていたという自覚もなかったけど、

「地方新聞は特に、一般庶民、特にその土地の人間の味方」

という思いで読んでいたので、

元新聞記者である塩田さんにこういう小説を書かれると、

さらにその作中の女性が続ける言葉、

「いろいろと信用できなくなってしまって」に続く。

 

NHKドラマ「フェイクニュース」の方で、

「結局みんな自分が信用したい記事を読む」

というようなセリフがあったのだけど、そうなのかもしれない。

 

世の中には専門紙を含めれば、新聞だけでも星の数ほどあるし、

新聞以外の情報源まで含めたら、情報だらけの宇宙に放り出されたようになる。

 

意識したことはなかったけど、私は、

「今暮らす土地で安心して生活して暮らしたいから、

この土地の情報が多くて、この土地に対して好意的な地方紙を読んでいる」

のだろうなあ。

 

でもこの本と、NHKのドラマをたまたま同時期に見て、

みんなが読みたい記事(アクセス数の多い記事)

=世の中にたくさん発信される(拡散するだけの予算を確保できる)記事

ということはわかったので、

 

今後は見出しの時点で怪しげ・不愉快そうなタイトルの記事はクリックしない、とか

紙媒体であったらそういう記事を含むものにはお金を落とさない、

というのは心に決めました。

 

 

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