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小野不由美 「残穢(ざんえ)」

ブックレビュー 小野不由美「残穢(ざんえ)」

2016年に竹内結子さん主演で映画化されています。

「残穢(ざんえ)ー住んではいけない部屋」

 

(あらすじ)

作家である私は小中学生向けにホラー小説を書いており、

そのため読者から恐怖体験を手紙で寄せられることが多くあった。

 

ある日、久保さんという30代の女性ライターから手紙が届いた。

久保さんが一人暮らしをしている、

1LDKの和室から奇妙な音がするという・・・。

 

 

小野さん本人と思わせるような、作家である主人公・私が、

実在の作家名や雑誌の存在を出しながら語っているので、

ドキュメンタリータッチのホラー小説。

 

フィクションだとわかっているのに

そのリアルさが読んでいて怖い。

 

以下結末に関わるネタバレはしませんが、

多少のネタバレも知りたくないという方はご注意ください。

 

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私と久保さんは、久保さんが住む

「岡谷マンション(仮名)」204号室について本格的に調査を始めた。

 

久保さんの部屋に起きる異変は、

和室から「さっ」と床を撫でるような音が聞こえるというものだった。

 

その後、着物の帯が床に垂れているのを目撃し、

久保さんの部屋に「居る」のは、

帯で首を吊った和装の女なのではないかと予想された。

 

その話に既視感を覚えた私だったが、

その後、読者からの手紙を整理していると、

同じく岡谷マンションの別の部屋に住む、

屋嶋さん(仮名)という女性からの手紙を見つける。

 

屋嶋さんは住んでいる部屋で

「さーっ」と床を撫でるような音を聞いており、

 

二歳になる娘さんが宙を見つめて「ぶらんこ」と言い、

またお気に入りのぬいぐるみの首に紐を結んでぶら下げ、

「ぶらんこ」と言いながら遊んでいるのだという。

 

さらに調査を続けると、久保さんと屋嶋さんの部屋だけではなく

岡谷マンション全体、そして岡谷マンション付近の建売住宅や、

古くからある家でも同じ怪奇現象が起きていることがわかり、

地域全体を捜索する必要があると判明する。

 

また、怪奇現象をきっかけに転居した住人が、

転居先で自死や心中などの不幸に見舞われており、

例え岡谷マンションを引き払ったとしても、

怪奇現象からは逃れられないのではないかと不安になる久保さん。

 

そして根気よく調査を続けた結果、

「和装で首を吊った女」の正体にたどり着くが・・・。

 

怖い。

 

この本、何が怖いって前半である程度正体が判明する、

「和装で首を吊った女」だけでも充分怖いのに、

本当の「怖さ」はその先にあって、

怪奇現象そのものではない、ということ。

 

読み進めていくうちに、いろいろな思いがよぎる。

「あー・・・、ちょっとやばい本に手をつけちゃったかな。」

「でも、もう今さらやめられないし・・・。」

「ていうか、この本、本当にフィクションなんでしょうねえ~~!」

ページをめくる手が迷ったり、止まったり。

 

今回は隙間時間を使って、コツコツと読んでいたのだけど、

20時以降は読むのをやめてました。

寝る前に思い出したら怖いもん。

 

この作品自体はフィクションなんだろうけど、

「リアル」で似たようなことは起こっているのかもしれない。

 

私は・・・?

私の家は・・・?

と、自分の家の登記簿を調べたくなってしまう(笑)

 

怖かったけど、

癖になるような怖さで、

映画版は絶対近いうちに見たいし、

こういう感じのホラー小説、ほかにも読みたいなあ、

と思っています。

 

   
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